毎朝Slackを開くと、AIが3本のレポートを届けている
朝、Slackを開く。通知が3件。
1本目は、自社に関連するビジネステーマのAI分析レポート。 2本目は、業界ニュースの要約と「うちの事業ならこう使える」という提案。 3本目は、自社ホームページの昨日のアクセス状況。
全部、AIが夜中のうちに作っている。
私がやることは、Slackを読んで「今日はこれを深掘りしよう」と決めるだけだ。

以前は毎朝1時間半かかっていた
独立して会社を立ち上げてから、毎朝やっていたルーティンがある。
- ニュースサイトを5〜6個巡回して、AI・DX・エネルギー関連の動きをチェック
- Google Analyticsを開いて、昨日のアクセスを確認
- 気になるトレンドがあればメモして、SNS投稿や記事のネタにする
全部合わせると1時間〜1時間半。
経営者なら似たようなことをやっている人は多いと思う。日経を読んで、業界メディアを回って、数字を確認して。やらないとなんとなく不安だし、やると午前中が潰れる。
3つのレポートの中身
今、毎朝届くレポートは3種類ある。
1. ビジネステーマのAI分析レポート(NeedRadar)
自社のビジネスに関連するテーマを日替わりで、AIが自動でデータ収集・分析してレポートにまとめる仕組みだ。ネット上の情報を集めて、トレンドや課題をランキング形式で整理してくれる。
「今日はこのテーマが話題になっている」「このトピックに対する世間の反応はこう」というのが、朝イチで手元に届く。

2. 業界ニュースの自動収集・分析
RSSフィードで国内外のニュースソース約30媒体を常時監視し、BigQuery(Googleのデータベース)に蓄積している。
毎朝、AIがその日の記事を読んで、カテゴリごとに整理する。AI・DX・エネルギー・製造業・スタートアップなど、自社の事業に関連するジャンルに分けて、それぞれ「この記事をうちの事業にどう活かせるか」まで提案してくれる。
ニュースの一覧だけなら、Googleアラートでもできる。違うのは、自社の事業ポジションを踏まえた切り口の提案が付いてくること。「この記事はnote記事にできる」「この話題はSNSで触れるべき」という具体的なアクション案まで出てくる。

3. ホームページのアクセス分析
Google Analytics 4のデータをBigQueryに流し、AIが前日分を自動で分析する。ユーザー数、どのページが読まれたか、どの地域から来たか、流入元は何か。
数字の羅列ではなく、「昨日はMicrosoft CopilotからのAI経由流入があった。補助金記事がAIに引用されている」といった所感まで付いてくる。
Google Analyticsの管理画面を開いて自分でポチポチやるのと、出てくる数字は同じだ。ただ、毎朝自動で届くのと、自分でログインして確認するのでは、続くかどうかが全然違う。
裏側の仕組み
技術的な詳細は省くが、構成はこうなっている。

ポイントは3つある。
データが1箇所に集まっている。 ニュースもアクセスデータも、全部BigQueryに入る。バラバラのツールにバラバラに散らばっていない。だからAIが横断的に分析できる。
AIが「読む」だけでなく「考える」。 ニュースを要約するだけなら自動化は簡単だ。「この記事を自社の事業にどう活かすか」まで考えさせるには、AIに自社の事業内容や方針を理解させておく必要がある。うちではAIに会社の方針書を読み込ませて、それを前提に分析させている。
毎日動く。 一度きりの分析ではなく、毎日同じ仕組みが動き続ける。データは毎日溜まる。レポートは毎日届く。この「毎日」が重要で、1回やって終わりの分析と、365日動き続ける仕組みでは、半年後に手元にある情報量がまるで違う。
作るのにかかった時間
正直に書くと、この仕組みの構築自体は数日でできた。
ただし、それは「何のデータを集めて、どう蓄積して、AIに何をやらせるか」が頭の中にあったからだ。ツールの設定やコードを書く時間より、設計を考える時間の方がはるかに長い。
逆に言えば、設計さえ固まれば、構築は速い。
これ、うちでもできるの?
結論から言うと、できる。
ただし、「同じ仕組みをコピーすればいい」という話ではない。
この仕組みが機能しているのは、うちの事業に合わせて「何のデータを集めるか」を設計しているからだ。RSSの監視対象も、アクセス分析で見る指標も、AIへの指示も、全部うちの事業内容に合わせて作っている。
別の会社がやるなら、その会社の事業と課題に合わせた設計が必要になる。
たとえば製造業なら、集めるべきデータはニュースではなく設備の稼働データかもしれない。小売業なら、POSデータと天候データの組み合わせかもしれない。
「どのAIツールを使うか」より先に、「何のデータを、何のために集めるか」。ここが決まれば、仕組み自体は作れる。
弊社では、こうした「データ収集 → 蓄積 → AI分析」の仕組みを、企業ごとの課題に合わせて設計・構築しています。 まずは御社の業務で「毎日手作業でやっていること」を教えてください。自動化できるかどうか、率直にお伝えします。
出典・参考
- 本記事で紹介している仕組みは、エニデジ合同会社が自社で実際に運用しているものです
- NeedRadar AIアナリスト: https://useneedradar.com/ja/business-analyses
- データ蓄積基盤: Google BigQuery
- AI: Claude(Anthropic)